イノベーション
ザーズのコンセプトは、未来に行ったときのスタンダードをつくることです。いままで誰も考えられなかったものを、自分たちの頭と手を使ってつくること。世界へ新しい価値を提示して、自分たちで作ったプロダクトやサービスで、ワールドクラスのイノベーションを起こすことがザーズの使命です。
人類の使命は、進化にあります。
これまで人類は技術革新をベースに、いろいろなイノベーションを起こしてきました。人類が未来へシフトするときは、私たちが優れたものを手にして体感した瞬間にあります。技術革新には、技術を極めること、技術を操ること、優れた技術をもつことが大切ですが、それ以上に大切なことは、完成形をイメージできるイマジネーションをもつこと。イマジネーションが大切です。果てのないイマジネーションから着想することが、技術革新のベースになってイノベーションが起き、それを私たちが体感したときに、人類は次の未来へ一歩進化すると考えています。イマジネーションのベースには、イメージを描くためのフィーリングがあります。これらは誰もが持っているものです。あなたのもっているフィーリングは、あなたのオリジナルのものです。他の人がマネをすることはできません。それは私や他の人でも同じです。なぜマネできないものは強いのか。なぜオリジナルは強いのか。その答えは、いまでも私の人生観のベースになる考え方『オリジナル論』にあります。
オリジナル論
ダーウィンとの出会い
150年前にダーウィンが『種の起源』を発表しました。すべてのことはオリジナルから始まり、オリジナルから進化して、オリジナルから発展してきたということが書かれています。私が21歳のときにこの本を手に取り、インスピレーションを感じて組み立てたロジックが、オリジナル論になります。
”オリジナルこそが、万物において最大の優位性を持つ”
オリジナル論とは、オリジナルが最強であるということです。ビートルズの曲をどこかの有名なバンドがコピーしても、ビートルズのもつオリジナルの価値を越えることはできません。ゴッホの絵をたとえピカソが模写したとしても、ゴッホの描くオリジナルの価値を越えることはできません。どの分野でもオリジナルは一番強い、オリジナルから作りあげていくこと。オリジナルであることがとても大切です。
フィーリング
やわらかいイマジネーションによって、オリジナリティある優れたアイディアが生まれます。アイディアは情報をつなぎあわせたものなので、優れたアイディアを生むには、あつめた情報をつなぎあわせるフィーリングがとても大事です。黒澤明監督の次回作は誰にも撮れないように、秋元康さんが次に出す企画を誰も予想できないように、フィーリングとは誰にもコピーができないオリジナルのものになります。フィーリングを磨くことが、イマジネーションに拡がりを持たせ、オリジナリティある優れたアイディアを生むことにつながります。
フィーリングは、共感覚を磨くことが大切です。
共感覚は知覚の一種で、他の五感を使ってものをとらえることです。新しい知覚を刺激することで、脳は新しいものの見方ができるようになります。私は中学生のころにダンスをはじめました。曲を構成するすべてのトラックと1つひとつの音を集中して聞くことで音を形でイメージするようになり、しだいに音を質感でとらえていくようになりました。フィーリングを磨くことは、音を耳で聞くのではなく、音を感じて、音に形をもたせ、音の質感に触れられるようになることです。 音楽の場合、 音を聴覚以外の五感で感じるようになることが共感覚を磨き、フィーリングを高めることにつながります。
ザーズのはじまり
2009年。私が大学生のころ会社を作るときに、ビジネスのオリジナルはなにか、ビジネスが生まれる根幹はなにか考えました。それは人間の感情が動いたときです。感情は五感に集約できます。五感をベースにビジネスをみると、①視覚=メディア、②味覚=飲食業、③聴覚=音楽、④触覚=美容・マッサージ、と、これらの業界は成熟していると感じました。 ⑤嗅覚=匂い産業(香水/お香/アロマ)も同じく成熟していますが、 匂い産業(香水/お香/アロマ) はすべてBtoCでした。匂い産業はBtoBのモデルが無く、ここに果てしない可能性を感じました。いろいろな食べものの匂いが出るマシンができれば、このマーケットを絶対に切り開くことができると思い、独力でZaaZ oneを発明してザーズ株式会社を作りました。
マインド
子供であること
イメージを大切に。新しいものをつくるときにすることがあります。ゼロから考えることです。常識は時としてノイズになることがあります。それは常識は過去の人がつくったものだからです。常識をなくして考えること。完全にゼロから考えることが大事です。
子供のようなイメージをもつこと。子供は大人が考えられないような発想をすることがあります。子供には常識がないからだと思っています。子供のように常識をすべて外した状態でイメージをしていくこと。これを大切にしています。イメージを大切にすること。
ザーズはこれからも今まで世の中に無い、新しいものをつくっていこうと考えています。これからもZaaZをよろしくお願いします。
イメージは、太陽系。
ザーズ株式会社
代表取締役社長 川口健太郎