HISTORY
KENTARO KAWAGUCHI
From childhood to the present…
ORIGIN AND ROOTS
THE ORIGIN…
ZaaZは創業者の川口健太郎の思考と経験を反映しながら拡大、成長を続けている会社です。
その片鱗を川口健太郎の年表に沿ってご紹介します。
CHILDHOOD
「幼い頃から絵や音楽を通じて発想が豊かになるように」という父の思いで4歳からアトリエに通う
幼いながら絵を通じて「自由」を学びました。
ひと口にオレンジ色と言っても夕陽とみかんでは色が全く違うし、芝生を緑で描かずにピンクで描いても良い。ルールや制限のない絵画を10年続けることで、自由と創作の可能性を言葉にせずとも学んでいったように思います。
絵画にとどまらず工作や陶芸、ドールハウス制作なども好奇心旺盛に楽しみ、今に通じる五感を使ったものづくりへの探究心を培った日々でした。
HIGH SCHOOL
DAY
独学で技術を学びながら校内でメンズネイリストとして活動をする
当時、男性用グルーミングブランドのGATSBYが男性向けファンデーションを発売。これからは男女の嗜好に垣根はなくなっていくと考えるきっかけになりました。そこからネイルアート=小さなキャンバスと捉え、アトリエに10年通っていた強みを活かせるのではないかと考えました。
業界について調べるため、実際に活躍しているネイリストに会いに行き、直接話を聞いたり、ネイル雑誌を何冊も読み込んだりしました。その結果、国内にはまだ男性のネイリストが数十名しかいない黎明期であり、その多くが専門学校に1〜2年通って技術を習得している状況だと分かりました。一方、私は10年間アトリエで絵を描き続けてきたため、クリエイティブ面でのアドバンテージがあり、技術さえ習得すれば既存のライバルに絶対に勝てるという確信がありました。
高校に通いながらネイリストの専門学校に通う余裕がなかったため、独学でトレンドや技法を学び、友人にネイルアートを施すことを楽しんでいました。幼少期の絵画は親に褒められることがモチベーションになっていましたが、ここで人から喜ばれることに動機が変化し、大学時代まで続けていました。
独学で道を切り開くマインドや、自身のクリエイティブを通じて人の役に立てる喜びは、振り返ってみるとネイリストとしての活動を通じて得られたものだったかもしれません。
UNIVERSITY
DAY
人生観の礎となるダーウィン『種の起源』に出会う
ダーウィンの『種の起源』にインスパイアを受け、21歳のときに独自の「オリジナル論」を提唱しました。ひとことで言うと、「オリジナルこそが万物において最大の優位性を持つ」という考え方であり、私の人生観やZaaZの事業の根幹となっています。
人が持つイマジネーションやフィーリングはその人独自のものであり、他者がいくら真似をしても、本来のオリジナルを超えることはありません。ビートルズの楽曲やゴッホの絵画をどれほど正確にコピーしてもオリジナルの価値を超えられないのと同じように、人それぞれが持つイマジネーションやフィーリングも、それ自体が固有のオリジナルとしての価値を持っています。この「オリジナル論」を軸に、自身のイマジネーションやフィーリングの感度と深度を磨いていくことが、私の人生の礎となっています。
『種の起源』では、「生物はランダムに変異(個体差)を持って生まれ、その中で環境に適応した個体が生き残り、子孫を残していく」という自然淘汰のプロセスが進化の仕組みとして示されています。これをビジネスに置き換えて考えると、ビジネスにおける進化にはイノベーションが不可欠で、そのためには、これまでの枠組みや常識にとらわれず、ゼロから着想し、新たなクリエイティブを生み出すことが大切だと考えています。
そのため私は、クリエイティブを着想するときに、現在のトレンドや既存情報を起点にして未来を考えるのではなく、情報やトレンドの根源的な本質(逆三角形の最下部)を起点にして、まったく新しい領域を創造していくアプローチを大切にしています。
私は、人類の使命は「進化」であり、ZaaZの使命は「未来のスタンダードをつくること」だと信じています。この思いは今もまったく変わっておらず、これから会社の規模や事業領域がどのように変容しても、その一つ一つが未来のスタンダードになっていくと確信しています。
START A
BUSINESS
BtoBの香り領域にイノベーションの可能性を感じ学生起業をする
当時、破竹の勢いで世界を塗り替えていくスティーブ・ジョブズや堀江貴文氏に影響を受けて、イノベーションや起業に興味を持ちました。
大学時代に構想した「オリジナル論」の実践フェーズの幕開けです。
先述のオリジナル論をもとにイマジネーションを広げ、世界を変える事業領域を模索している中で、ビジネスの根幹は「人間の感情が動いた時」であり、そこにビジネスチャンスがあるのではないかと考えました。
感情を五感に置き換えると、
・視覚=メディア
・聴覚=音楽
・味覚=飲食
・触覚=マッサージ
とすでに業界が成熟しておりレッドオーシャン。一方で、嗅覚にはお香、香水、アロマセラピーとBtoCのビジネスが多く、BtoB領域はまだまだ未開拓だったのです。
もしいろいろな食べ物の香りが出るマシンがあれば広告やPR、エンターテインメントの分野で「世界を変えることができる!」と直感し、アルバイトで貯めた55万円を資本金に2009年10月20日ザーズ株式会社を設立しました。
2009 to 2012
いろいろな食べ物の香りが出るマシン「ZaaZ one」の発明、設計、開発に奔走する
熱い思いで起業したものの実際にはマイナスからのスタートでした。
そもそも製品化の方法が分からず、紙粘土で構造を含めたモックアップを作成し模索。大学のビジネスコンテストで審査員を務めていた企業からアドバイスを募り改良を重ねながら、ハードウェアの設計事務所に100社ほど営業をかけました。
相手にされないことも少なくない中、関心を示してくれたのが、国際宇宙ステーションのロボットアームの開発実績がある設計士の方でした。当時は金型を作る資金がなく苦心しましたが、その方のご厚意のおかげで金型を使用せずに小ロット生産が可能な方法でマシンの開発が始まりました。
ようやく本当のスタート地点に立った心地がしました。
2011 to 2013
「ZaaZ 2」の再設計、開発とはじめての挫折
初号機である「ZaaZ one」はコンビニやスーパーの商品棚から香りを出すことを想定していたため、小型で半径数メートル以内を香らせる仕様でした。
「ZaaZ 2」では、独自設計のZaaZ Ultimate Technologyによるミスト噴霧方式を開発。匂いの広がるエリアが「ZaaZ one」の9㎡から一気に700㎡(25mプール2個分)へ拡充。飛躍的な革新を遂げたつもりで、さらなる事業拡大に向け意気揚々としていました。
ところがローンチ後、製品の仕様に致命的な問題が発覚。販売を取りやめることになったのです。このできごとを通じて人生における大きな挫折を初めて感じました。
そこで得た教訓は、こだわりを捨てること(執着しないこと)。
これまではゴールに至るプロセスまで完璧にこだわりたいタイプでしたが、「目指すゴールさえブレなければ、その道のりは臨機応変かつ柔軟であってよい」というスタンスに変わり、匂い以外の領域にも目を向けるようになりました。
自身の掲げた「オリジナル論」に鼓舞され、起業当初の「未来のスタンダードをつくる」という思いを胸に再出発しました。
2011 to 2015
プレゼン資料リデザイン「MakeUP」サービス開始
まずは香りとは別の事業をスタートさせました。
一つはKeynoteによるプレゼン資料をわかりやすくレイアウトするサービスです。
このサービス立ち上げの背景として、当時の一般的な企業では新卒採用時の会社説明会のスライドは、パワーポイントで人事担当者が作成するのが一般的でしたが、当時まだ珍しかったKeynoteを使用して、シナリオの再構成とスタイリッシュなデザインにより、直感的でわかりやすいプレゼン資料へと作り変えるサービスです。
現在はKeynoteをはじめとするさまざまなデザインツールが普及したため、その役割を終えましたが、当時は弊社がリデザインを請け負うことでプレゼンや採用の角度をあげることに寄与しました。
当時まだ一般的でなかったKeynoteを採用し、視覚的なデザインだけでなく、シナリオや伝え方そのものを再構築することで、他にはない独自の価値を提供することができました。
2015 to 2016
「匂い名刺」の発明、発売
もう一つの新事業は匂いが作用する領域を拡大させて発明した「匂い名刺」でした。
特定の香りを嗅ぐことによって、その香りに結びつく過去の記憶や感情が思い起こされる「プルースト効果」に着想を得て、名刺に匂いを付けるケースを発明しました。
パンメーカーならトーストやいちごジャムの匂い、酒造メーカーでは日本酒の香りなど、関連した香りと紐づける使い方を提案。名刺メーカー大手の山櫻と提携し、全国発売されました。
反響は予想以上に大きく好評でした。私自身も、以前名刺交換をした方と、住所変更後に再度名刺交換をした際に「前は〇〇の香りでしたよね」と、まさに香りと紐づけて記憶してもらえており、非常に感動したことを覚えています。
2016
「ZaaZ Bath Fragrance」でクラウドファウンディングに挑戦
新たな販路拡大を目指し、当時アメリカを中心に盛り上がりを見せていたクラウドファウンディングに挑戦。おうちのお風呂を一瞬でヒノキ風呂に変えるフレグランススプレーを開発し、目標額を達成することができました。
それを機に、ニューヨークで開催された観光庁主催のJAPAN WEEKに出展も果たし、国内では新宿伊勢丹や東急プラザ銀座などでも販売され好評を博しました。
ニューヨークやアブダビなど、海外での出展機会が増え、自分の製品で世界に挑戦する楽しさを実感しました。「いつかスタートアップとして本場シリコンバレーで勝負したい」という思いが芽生え始めたのもこの頃です。
2013 to 2020
さらなる改良版の「ZaaZ 3」をローンチ、事業拡大フェーズへ
メイン事業である匂い領域マシンも改良を重ね「ZaaZ 3」をローンチしました。
機能だけでなく、用途としても従来の販促の範疇にとどまらず、プロモーションやブランディング、舞台演出などで幅広く活用できるよう方針を転換。メインの匂い事業を強化するとともに、匂い以外の新たな領域にも積極的に取り組み、事業全体の拡大を目指していた時期でした。
2017 to 2020
アメリカ進出
米VAQSO.Incを設立。CEOに就任
一方で、いよいよシリコンバレーでスタートアップとして挑戦しようと、VRから香りを出すデバイスを開発して米VAQSO Inc.を設立、CEOに就任。
フランスのラグジュアリーグループ企業のトップパフューマーに見出され、さまざまなプロジェクトでコラボレーション。同グループよりパリへ招聘され、展示会(VIVA TECH)にて同パフューマーと”これからの香りについて”共同スピーチを行いました。
さらに米国、日本、中国、台湾など世界の主要なVR関係企業などと協業しながら開発を進め、意欲に燃えつつも資金難にも苦しみました。
2020
パンデミック
外的要因によりを大きな過渡期を迎える
「ZaaZ 3」はともに街頭で利用されるサービスだったため、新型コロナウイルス感染症の影響で全案件が一気に白紙となり、事業は瀕死の状態に陥りました。
しかし、過去に経験した挫折の時と同じく、匂いマシン自体が本質ではなく、ZaaZの根幹は「未来のスタンダードをつくること」だと改めて実感しました。
新型コロナをきっかけに、人類の健康長寿および抗老化の分野へ貢献したいという思いが強くなりました。当時、老化研究分野で世界的に注目されていた抗老化成分「NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)」の普及に着目するなかで、匂いに代わる新たな領域への参入を決意しました。
サプリメント事業と香り事業は一見異なるようですが、「ケミカル」を扱う点で私の中では共通していました。香りは複数のケミカル(液体)をカクテルのように調合して作り出すものであり、サプリメントもまたケミカル(粉体)を混合して作る点に共通点があると感じました。液体か粉体かという形状の違いはありますが、本質は同じと感じたことから、未経験の分野ではありましたが、これまでに培ってきた経験を活かすことで、うまくいく自信がありました。
2020
事業転換
NMNサプリメントOEM事業を開始
厚労省の食薬区分にNMNがリストアップされたという情報をキャッチし、会社のリソースを一点集中させ、最短最速で事業化しました。
一般的にサプリメント業界は、製造メーカーと販売メーカーに分かれており、NMNサプリメントの黎明期は、販売メーカーが乱立し始めていましたが、NMNという成分は、一般の方への認知度がまだ低かったため、自社だけではプロモーションが大変だと思い、弊社はあえて販売メーカーとして参入せず、製造メーカーという裏方に徹したポジションでスタートしました。
NMNサプリメントのOEM事業を立ち上げ数年が経過しました。
早い時期に参入できたこと、高品質の原料・対応スピードの速さで他社との差別化を図ったことが追い風となり、国内外の医療クリニックを中心にクライアントを集め、2025年現在、累計550万粒以上の製造を達成しています。
2024 …
自社向け業務自動化AIシステムを開発
2024年以降、少しずつ注力しているのが業務自動化システムの開発です。
サプリメントのOEMはルーティーンのタスクが多いため、自社向けにAIをベースにしたシステムを開発を行っています。
スタッフの数を増やすよりも、AIなどの技術を活用しながら1人あたりの生産量や処理能力をあげることで、お客様のニーズにより効率的に応えられるようにしたいと、少しずつシステムの自動化を進めています。
もちろん、すべてを機械的に迅速に済ませることが目的ではありません。自動化できる部分を徹底的に効率化することで、逆に、オーダーメイドで進めるべきシーンにおいては、丁寧に個別対応する時間を生み出すことができています。
2025 …
独自のAIエージェントによる新しいニュースメディア「towta」の開発を開始
2025年からは、自社で独自開発したAIエージェントをコア技術として、新しいニュースメディア「towta(トータ)」の開発を急ピッチで進めています。
「towta」という名前は、ダーウィンの『種の起源』にある「自然淘汰(towta)」の概念にインスピレーションを得ています。生存競争を通じて環境に最も適応した個体が繁栄する仕組みと同じように、情報も本当に価値があり信頼できるものだけが選ばれ、人々に届くべきだと私たちは考えます。
towtaは、ニュースが本来持つ本質的な価値に立ち返り、『速報性、信頼性、バイアスがなく、読みやすいニュース』を実現するために開発されています。ジャーナリスト担当のAIが価値ある情報を瞬時に選定し、それをもとに記者・校正・編集担当のAIがリアルタイムに記事を生成。人間には到達できないスピードと鮮度でユーザーに届けます。
私たちはこのプラットフォームを通じてニュースの本質的価値を進化させ、メディアの新たなスタンダードをつくることを目指しています。
2026 to 20XX
まだまだ続く「未来のスタンダード」づくり
これから先もまだまだ私たちの「未来のスタンダード」づくりは続きます。
2028年までの中期的には、現在の抗老化・不老長寿を目的としたサプリメントのOEM事業を、国外のクライアント拡大を進めながら、世界のニュース業界を変えるために「towta」のAIエージェント開発・メディア運営を展開していく予定です。
長期的には、超音波による知覚再現技術の確立を目指しています。
これは、特定の香りを嗅いだ際の脳活動を高音域の超音波によって再現することで、実際の香料を使わずに“香りを感じる”ことを可能にする技術です。
将来的にはこの原理を他の知覚領域にも応用し、超音波を介してヒトの知覚を再現することで、リアルとバーチャルを融合させた”今までにない、完全に新しい世界”を作っていきたいと考えています。
これからのZaaZの展開にどうぞご期待ください。